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Channel: ウニモグとランクルに工作機械2
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H9年20万キロランクル80車検整備続きのトホホ

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朝一番にご来店

>> 大変だタイヘンだ、車検取ったばかりなのによ、エンジンがかからない

もちろん俺が整備して先月納車したランクル80です。
状況を問診すると

一週間乗ってなくて、今日エンジンをかけたらセルが勢い良く回るのに、
ウンとスンともかからない。

原因は二つ考えられるが、気温と年数を加味したら多分アレだべなと
工具持たずに、電検テスターだけ持って、現場である磯太郎の自宅にシブシブ行く

燃料カットソレノイドバルブの通電と「音」を点検すると異常なしなので
原因は95パーセント「アレ」に決まる
燃料リターンホースを触ると「カッチカチ」
寒さで硬くなったリターンホースよりエアが入って、ポンプ内部の燃料が下がったのが原因

フィードポンプを押し燃料をポンプ内に満たしてセルONで無事にエンジンがかかった。
始業点検をしない磯太郎が悪いので説教しようとしたが
鮭のメス2本を貰っているので、説教は止めにした。

今現在は何の不具合も無くても、予防整備としてリターンホースの交換も有りだべなと思う。




イメージ 1
シンナー風呂から熱湯風呂にバトンタッチ


イメージ 2
スピンドルの合わせ面の錆具合は


イメージ 3
結構なモンなのでカップワイヤー如きでは無理
サンダーなどで削るにも限度がある


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ナックルケースも同じ


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キングピンベアリングのキャップ勘合面も同じく
ABSセンサーの当たり面は削ってしまえばギャップが狭くなる


イメージ 6
養生をして


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ブラスト


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錆止めを塗っても影響のない所には塗布


イメージ 9
ハブベアリング交換を済ませ


イメージ 10
ナックルの玉を磨いて


イメージ 11
錆止め塗布

ナックルとハブは錆止めが乾かないので、明日組み立てなので
リヤのサイドブレーキ点検に進む・・・・


イメージ 12
記録簿によると
右のベルクランクを交換している


イメージ 13
左側サイドブレーキ
異常な~し


イメージ 14
ベルクランクが交換されている右側
異常あ~り

赤線のリターンスプリングは本来
シューの裏面に付く物であるが

誰にでも組み間違いはあるので
最終確認は怠らずにしよう!


イメージ 15
交換されたベルクランク
矢印部分


イメージ 16
多分ピンが抜けなくて、ガスで焼いて取ったと思うが
方法としては正解なのだが・・

先ずは、ピン自体が本来のピンでは無いのは良いのだが
脱落防止の為の割りピンが入っていない
タイロッドエンドのキャッスルナットの割りピンと合わせて

2箇所目だべな


イメージ 17
交換されていない手付かずの左側


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サイドワイヤーに組み込んであるリターンスプリングです


イメージ 19
右側はこんな状態

多分ガスで炙った時に溶かしてしまったのだべな


イメージ 20
後家のピンを


イメージ 21
削って入れたようだ


イメージ 22
ベルクランク本体を外そうとしたら
ブーツがめくれて付いてるし


イメージ 23
こんな状態でブーツが付いているので
塩水は入り放題

ブーツを外してみたら


イメージ 24
ピンに脱落防止のCワッシャーが付いていない

これで3箇所目だべ

トホホな整備だ


イメージ 25
錆だらけのベルクランクをブラスト


イメージ 26
キャリパーサポートのスライドピンブッシュ挿入部の錆もブラスト


イメージ 27
焼いて錆だらけになったバックプレートをバリバリして
錆止めを塗布


イメージ 28
洗い物と磨きモノを終わらせて


イメージ 29
今日は終了



新規で整備する車は何が出てくるのか?不安が一杯
見落としてしまえば俺のせいにもなるべな。



午前中に地元で老舗の整備工場の社長がご来店になったので
少し話し込んだが、整備工場としての現状は利益と仕事確保は容易では無く
技術レベルや質の問題を考えると、現状維持だけではダメだという
意見は同じであったが、整備工場として生き残るには
目先の利益より、質と信頼だと思うがそれを、実行するのは難しいべな。

フタをしてしまえば見えない世界で、トラブルになれば
専門用語を並べて煙に巻く、忍法「ベテラン口だけ整備士」に
それを見て育つ新人整備士

俺が旧いだけかもしれないべな。

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